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今年もいよいよ季節の風物詩、箱根西麓地区の三島大根天日干しが始まった。
箱根山の西側斜面に位置する静岡県三島市三島板地区周辺から田方郡函南町一帯は「箱根西麓地区」と呼ばれ、関東ローム層の赤土と富士山の火山灰が水はけの良い豊かな土壌をつくっている。
南西向きの傾斜地のため日当たりが良く、寒冷な気候は野菜を甘くする条件にも適しているとされ、中でも、山田・塚原・市山・三ツ谷・台崎・笹原地区は、「箱根西麓三島野菜」ブランドとして、質が良く美味しい大根・人参・馬鈴薯・甘蔗の栽培で有名だ。
そんな中11月30日、笹原で4代にわたって大根づくりをしている農家 本間一平さんをたずねた。
本間さんの畑は、2015年12月に完成し人が歩いて渡れる日本最長の吊り橋として有名な「三島スカイウォーク」に隣接し、畑の向こうには駿河湾が広がり、干し大根の白と緑、そして空と海の青が爽快なコントラストをつくっている。
最高!! 気持ちがいい~。
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朝8時、やっと陽ざしが届き始めた畑では、昨夜の冷えがしっかりと霜柱をつくっている。
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「箱根山から吹いてくる寒風が大根を乾燥させて旨くなるんだけど、今年は雨が多くて暖かいので、なかなか乾いてくれないね。」と本間さん。よく乾燥した大根は、曲げると両端がくっつくくらいまでなるらしい。
そんな大根を漬けこんだたくあんは、旨みのあるしっかりした歯ごたえだが、少し水分が多めに残ったたくあんも、ぱりぱりしてそれはそれで好みの人もいるとのこと。
とは言え自然相手の作業だけに、この時期は天気をどれだけ読めるかが勝負。天日干しは一週間ほどで、その間天気予報とにらめっこの日々が続く。
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大根のしっぽを一本づつハサミで落とす。たくあんになった時の見映えを整えるためらしいが、ここまで手間ひまかけているとは!
大根を持ってもらってパチリ。ちょっと笑顔に照れが・・・。(笑)
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本間さんと別れてあたりの畑をぶらついていると、ちょうど大根の収穫をしている農家さんがおられたので少し写真を撮らせてもらう。
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慣れた手つきで大根を縛っている女性にお声をかけてみる。石川さんとおっしゃって、この時期は手伝いに来られているとのこと。
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「ここで生まれ育ってよくやっていたので、元気なうちはね。」と笑顔で答えてくれた。
本間さんによると、慣れていない人だとなかなか藁でうまく縛れないので、そんな時は紐でやってもらっているらしい。
藁は濡れるとぎゅっとしまって、はざ掛けの時も落ちにくく、収穫したあとも畑にそのまま返せるのでいいとのこと。
ただ、藁であれば何でもいいわけではなく、もち米の藁の方がうるち米より長くて強くていいらしい。ただ今は稲刈機で刈り取りの際にカットされてしまうので、藁の確保も大変になってきているとのことだ。
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石川さんの慣れた手つきを動画で撮らせていただいた。
また少し歩いていると、今度は大根畑の端にちょこんと座っているワンちゃんを見つける。
畑の向こうでは、はざ掛けの真っ最中だ。
先程のように大根を2本づつ縛って、次から次へとはざに掛けてゆく。抜きたての大根は泥がついたままなので、一本づつ高圧洗浄機で洗っている。水は、あぜ道に停めた軽トラのタンクからボースでひっぱっている。
こんな感じでどんどん大根がきれいになってゆく。
そういえばきっと富士山が見える畑があるはずだと思って探してみると・・
あった! あった!
見事に正面に霊峰 富士がそびえている!
ここでも生産者さんが作業をされていたが、残念ながらお顔がNGとのことだったので、素晴らしい景色だけ撮らせてもらう。
きっと夕焼けの頃もきれいだろうと思ったので、数時間たってからまた来てみると、こんな景色が待っていた!
夕日がどんどん低くなって駿河湾に沈んでゆく。
今日一日、いろいろ三島大根について教えていただいた本間一平さん、そして作業風景や畑の写真を撮らせていただいた生産者のみなさん、ありがとうございました!
自然とともに暮らし、多くの恵みを届けてくれている人たちに出会えた幸せな一日だった。
次回は、この大根たちの漬けこみの様子をお伝えしたいと思う。
瞬く間に畑の日は落ちて、冬の太陽が水平線にかかろうとしていた。